エーリッヒ・フロム「自由からの逃走」より
他人や自然との原初的な一体性からぬけでるという意味で、人間が自由となればなるほど、そしてまた彼がますます「個人」となればなるほど、人間に残された道は愛や生産的な仕事の自発性のなかで外界と結ばれるか、でなければ、自由や個人的自我の統一性を破壊するような絆によって一種の安定感を求めるか、どちらかだということである。
他人や自然との原初的な一体性からぬけでるという意味で、人間が自由となればなるほど、そしてまた彼がますます「個人」となればなるほど、人間に残された道は愛や生産的な仕事の自発性のなかで外界と結ばれるか、でなければ、自由や個人的自我の統一性を破壊するような絆によって一種の安定感を求めるか、どちらかだということである。